私の独自の調査によると、リヨンには画廊の固まったポイントがいくつかある。
そのひとつが一区のブルドー通り。
うちからは徒歩15分くらいかな?
何回か画廊巡りをしたことのある場所だけれど、そろそろ新しい展覧会が出揃った頃なので訪問することにした。
14時半ころに向かったのだけれど、ほとんどのギャラリーが15時からだったので周辺をふらふら散歩。
ちょっとした広場を見つけたのでベンチに座って読書した。
屋根の色が揃っているのでキレイ。
15時を過ぎたのでギャラリー訪問開始。
■どこのギャラリーか忘れてしまったけれど、この絵は3Dで面白かった。
■写真の展示も久しぶりに鑑賞。
ガラス越しの街並みだとか、ショーウィンドウに映った街並みだとか、間接的に対象物を撮影しているのが特徴的だった。
■Galerie MATHIEU。
飾ってある作品はあまり印象に残らなかったのだけれど、展示の雰囲気が良かった。
■本日のヒットはGalerie Françoise Souchaudの《Eloge Minéral》展。(訳すと「無機質の賛辞」…?)
4月29日から5月29日までMaurice Sageの作品を展示している。
色の波が下からこみ上げてくるような躍動感がある。
彼の作品は書道と通じるビジュアルであったり、余白の美を感じることができたり、にじみを効かせていたり、東洋的な要素を多く持ち合わせている。
どの作品も写真にあるような質素な色合いなのだけれど、よく見ると黒ではなくて深い緑だったり、近づいてみないと気づかないような飛び散った絵具の部分には鮮やかな色が混ざっていたり。
写真では分からない魅力も沢山あって、部屋に飾るのにうってつけだと思った。
やっぱり家に絵画を飾るなら抽象画が良いな。
Ni abstraites, ni figuratives, ni narratives, ni métaphoriques隠喩の, elles ne représentent rien d’autre qu’elles-mêmes ; elles sont totalement libres de leur devenir et ouvertes à toutes interprétations et projections, sollicitant刺激する ainsi le spectateur dans son aptitude素質、性向 à rêver librement. Elles sont, comme les calligraphies書道 orientales, nées de l’exactitude厳密さ et de l’intensité激しさ d’un geste où fusionnent le cœur et l’esprit. La beauté est là, entre le hasard巡り合わせ de la matière et la nécessité de la vie, dans cette quête追求 d’une vérité originelle
上の解説にもある通り、彼の作品は相手を主観的にさせる作用がある。
そもそも抽象画は具象画に比べてそういう力が強いのかもしれない。
そういえば、マネの作品「Un Bar aux Folies Bergères」(1881)の解説でも同じようなことを聞いた。
授業で古代や中世の芸術作品を勉強した時は図像学的な分析が多くて客観的な態度で鑑賞してばかりいたけれど、
近代以降の作品は写実主義の束縛からますます解放されて、見た瞬間にワッと迫ってくるような力を持つようになった。
単純に「きれい」だと心に刺さるものが多いので、私は現代アートに気持ちが向き易いのだと思う。