7月24日
ウィーン9日目
Genealogies of Pain = 痛みの系譜
歌手マリリン・マンソンの水彩画23作と映画監督デヴィット・リンチの映像作品2作を展示している。水彩画しか印象に残らなかったけれど…。
かなり小さなスペースで開かれていて、入場料は2ユーロ。
私はマリリン・マンソンの曲を聴いたことはないのだけれど、人間離れした容姿の人だということは知っている。
グロテスクだったり半キリスト教的な作品が多かったのだけれど、彼の音楽とリンクしていたりするのかな?
作風は少しマルレーネ・デュマスに似ているけれど(絵具の滲み具合や顔の不気味さなどが)、マリリン・マンソンの方が鮮やかな色遣い。
解説によると彼の作品は以下の二点に着目しているらしい。
01痛みの両極端な作用。悲嘆や喪失・絶望・自己疎外を強化すると思えば、自己発見の手段にもなること。
02口や指先、目、性器など人間の身体にある空洞部分。すなわち最も脆く、原始的な恐怖感を刺激する部分。
この展覧会で一番存在感のあった以下の作品にもこの二点が当てはまっていると思う。
¤ Elizabeth Short as Snow White,”You’re sure you will be comfortable?”, 2006
よく見たら陰毛の部分は本物の毛が貼ってある。
水彩画ならではの水っけの強さ、滲み具合が好き。