8月6日
フィレンツェ8日目
15世紀にメディチ家の援助で建てられたドメニコ会士のための修道院を美術館にした場所。
この修道院には、私がArt Moderneの授業で課題となったボッティチェリに関するレポートで登場したサヴォナローラという修道士も住み込んでいたようで、彼の肖像画も展示されていた。(ボッティチェリは彼の影響を受けて今までの鮮やかで華やかな作風を止めて渋い硬質な絵を描くようになってしまったので、私はそんなに彼を好んでいないのだけれども。)
とにもかくにも、この美術館のメインはフラ・アンジェリコのフレスコ画。
¤ フラ・アンジェリコ,
受胎告知ここにあったのか!よく見てみると、他の画家の「受胎告知」よりも建物といい風景といい二人の服装といい、質素な印象。
また、この修道院にはそれぞれの僧坊にフラ・アンジェリコ(とその弟子)が描いたフレスコ画が一点ずつあって、ひとつひとつ覗くことができる。
全部で43部屋あったのだけれど、面白い作品があったので紹介。
¤ フラ・アンジェリコ、
キリストへの嘲笑顔だけ、腕だけの人間がキリストに唾をかけたり棒で殴ったりしている。
こんな話、聖書の中にあったっけ?初めて見る主題。
キリストがいたぶられている様子にまったく気づいていない聖母と聖ドミニクスの素な姿も面白い。